脳死からの臓器提供にかかわった方の講演会を聞きました

Posted by on 3月 10, 2017 in ブログ | 0 comments

・昨年11月20日に、神戸市の勤労会館で開かれた市民講座(兵庫県臓器移植推進協議会主催)で、脳死になった奥様の願いを叶えるために、臓器提供の決断を行った福井新聞社の事業参与五十嵐利幸さんのお話を聞きました。

・臓器提供者の家族が、実名で話をされるのは異例な事だそうですが、実名ゆえにその伝える所は深く重いものがありました。

・五十嵐さんの奥様(当時58歳)は、車の運転中にクモ膜下出血になり、病院に運ばれたときには脳死の状態になった事、元国体の選手でスポーツ振興にも携わり、臓器提供の意思カードにもサインをされていた事から、五十嵐さんは奥様の遺志をくんで臓器の提供を病院に申し入れたそうです。

・当時福井県では初めての臓器提供であり、関係する医療機関にとっても主治医にとっても安全を優先して、慎重な対応をされたこと、その結果何度も何度も脳死の診断を行い、そのたびに同意を求められ、家族の対立が蒸し返されつらい思いで確認作業が行われて、心の傷が深くなったこと。

・また子供たちは臓器の提供に賛同したが、奥様のお母さんが猛烈に反対をされて、その思いを五十嵐さんにぶつけて来られた。臓器提供の実施までには、思いもよらぬ苦労があったことを吐露されました。

・意思表示カードに本人が例えサインをしていても、実際に提供されるときには、家族や親族のつらい思いを乗り越えたドラマがあることを認識しました。

・今でも外国に比べると、日本における脳死による臓器提供の数は極端に少なく、臓器提供の順番を待てずに亡くなっていかれる方がたくさんおられるものと思います。提供する側と提供される側の思いがしっかり結びついて、多くの命が繋がれば良いなと改めて思いました。

・五十嵐さんはこの講演会をきっかけで、家族で臓器移植の事を話し合って欲しいとの思いで、実名で講演会を続けているそうです。その強い思いに感動しました。

・助かる命を助けたい、その思いは誰でも同じだとは思いますが、その一つの手段である生体肝移植の専門病院(KIFMEC病院)が、NHKを含む一部の心無いメディアの誤った報道で閉院に追い込まれた事に強い憤りを覚えます。日本は医療の後進国なのでしょうか。

・臓器移植法施行から20年、日本にはまだまだ臓器移植は定着していません。本当に残念な事です。この先も改善されるかどうか怪しい限りです。そして多くの患者さんがただただ待って、そして亡くなっていきます。残念ながら、これが日本の現状です。

 

 

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